生誕300年記念「伊藤若冲展」相国寺承天閣美術館と宗旦稲荷
- 2016/09/23
- 23:50
上御霊神社を参拝して南に下がると相国寺につきます。2007年の「若冲展 釈迦三尊像と動植綵絵 120年ぶりの再会」以来の再訪です。承天閣美術館の増改築のリニューアル記念の釈迦三尊像と動植綵絵の再会のメモリアルの展覧会でした。この承天閣美術館の前に相国寺境内にある場所へも再会できる嬉しさの方が強かったのが宗旦稲荷です。
千利休の孫の宗旦に化けた白狐が祀られています。相国寺の茶会で宗旦に代わってお点前をやってのけたことから宗旦狐と呼ばれ正体が明かされても、参禅したり、托鉢やら門前で碁などを打ち人々からも親しまれたそうです。最後は悲しい亡くなり方をしましたが、お狐さんを偲んで祀られたお話が人と獣の共存、相国寺の深い縁のある三千家の祖である宗旦が綯い交ぜになったエピソードがとても親しみが感じられます。この時は不思議と蚊には喰われなかったのです。再会の嬉しさで一杯になりながら、承天閣美術館へ向かいます。
2007年の時は展示室にビニールの敷物が敷き詰められリニューアル直後ということもあって工事完了寸前の体でしたが、今回は境内の道路を舗装工事中で前回と同じような雰囲気のでした。館内は靴を脱いでの鑑賞ですが、スリッパはなしですので、素足は憚られます。寄贈の品々が調度品としてあるので、美術館というより客殿のような雰囲気です。
コロタイプ印刷による複製品の「動植綵絵」30幅を展示と常設の鹿苑寺大書院障壁画、お軸の展示に梅荘顕常の墨跡に茶道具の展示がされています。コロタイプ印刷による動植綵絵は若冲の色彩表現とマッチして見劣りはしないので、これはこれとして十分に鑑賞できます。
承天閣美術館を出て墓地へと向かうとすっかりと人気はなくなります。足利義政、藤原定家、そして伊藤若冲が並列している墓前へお参りします。こちらは生前墓で天明の大火がなければこちらに眠る予定でしたが、若冲の遺髪を収められました。法堂の前を通り
境内を離れ今出川駅より京都国立博物館に移動です。
生誕300年記念「伊藤若冲展」
相国寺観音懺法を荘厳する
動植綵絵30幅を一堂に展示(コロタイプ印刷による複製品)
相国寺承天閣美術館
会期 7月1日(金) ~ 12月4日(日)
会期中無休
開館時間 10:00 ~ 17:00(入館は16:30分まで)
入館料 一般 800円、65歳以上・大学生 600円
中高生 300円、小学生 200円
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