ミヤケマイ個展「面影」ワコールスタディホール京都 ギャラリー
- 2017/12/05
- 22:31
京都の八条口といえば再開発が進んでいますが、 昨年2016年10月にワコールが主催するスクール、ライブラリー・コワーキングスペース、ギャラリーを備えた施設、美的好奇心を遊ぶ、未来の学び場としてワコールスタディホール京都が開館しました。開館1周年にさいしてミヤケマイ氏の個展が開催されています。彼女の作品を目にしたのは和楽で紙面でした。その後まもなく2007年の銀座メゾンエルメスのウインドウディスプレイ「雨奇晴好」から今日にいたります。多彩な表現域を広げている作品を発表しているミヤケ氏は手先が器用で、丸の内であった講演のときにストローの紙でお花をちょちょっと作っていたのが印象に残っています。
今回の個展の題名の「面影」はワコールさんから女性と下着とイメージを膨らませて、見えているかいないかの領域を面影と銘してます。「窓をあけて」はワコールさんからのイメージの着想にピッタリの作品です。ギャラリー正面には「胎動」シリーズの動物だちが柔らかな光を放っています。布帛に刺繍というテクニックが下着のイメージへと連想していきます。「私を構成するモノ」は吊るされた食材のなかに女性も交じっています。口にするものでなく出会う人もまた私たちは消費とい行為にあてはまる意味が込められているそうです。
今回の個展名になった「面影」の作品はペンライトを当てて鑑賞します。培養実験に使われるシャーレをペンライトに当てるおとライトの光に文字が陰となって壁に映し出されます。光があたらると文字が現れる。まるで記憶をたどる行為をしているかのようです。記憶を辿った先の言葉が心の中に浮かぶ姿(文字)=面影として表れます。
Gallery×Shopでは個展に合わせて七節句の短冊形カード「七日の猫」や、道産小麦にこだわったパンづくりをしているシロクマパンさんのシロクマピンパッチなど販売されています。